TETSUYAです
イタリアでは日常的に食べられているパスタ。イタリア全土でなんと500種類以上あるといわれています。全然見たこともないような形のパスタがあると、見てるだけで楽しくなりますよね。
その中でも生パスタはイタリアの家庭でもよく作られているそうで、日本でも生パスタや手打ちパスタを売りにするレストランをよく見かけるようになりました。
今では機械で全自動の物や一般的なパスタマシンが多く普及していますが、そんなものがない昔から使われているパスタを作るための道具を皆さんは知ってますか?
その形は一風変わっていて、「こんな道具で作っていたんだ」と驚くものばかり。
そんなパスタを作る伝統的な道具を紹介していきます。
トルキオ
「ビゴリ」を作る道具
ハンドルと筒が一体となっているかなり変わった形のパスタを作る道具です。
使い方はいたってシンプル。
ベンチに器具を固定して筒の中にパスタ生地をセット。ハンドルをぐるぐる回すと穴からパスタが押し出される仕組みになっています。
強い圧力で押し出すためパスタ表面はギザギザになりソースがよく絡むようになっています。このギザギザがトルキオを使ったパスタ「ビゴリ」の特徴です。
パスタ製造マシンで有名なイタリアのボッテネ社が発明したものです。特許を取った為トルキオと名乗れるのはこの会社のみ。日本でも多くのレストランで活躍するパスタ器具となっています。
実際にとある有名レストランでトルキオ体験をさせてもらいましたが、これが結構力のいる作業でした。ほんとのギザギザした表面のパスタが出てくるので、ソースとの絡みは絶品でしたね。肉のソースではなく魚介のソースと合わせていましたが、めちゃもちもちでうまかった!
ペッティネ
「ガルガネッリ」を作る道具
ペッティネは機織り機の意味合いを持ちます。
ガルガネッリは細い棒に四角くカットしたパスタ生地を巻き付け、無数に筋の入ったペッティネに押し付けて作られます。
ペッティネはパスタ専用の器具として愛用している料理人もたくさんいますが、今ではイタリアでもなかなか手に入らない貴重な物。現在はニョッキボードなどで代用されています。
因みにガルガネッリは「首つる」という意味合いです。
これが作るのが超大変。薄く伸ばした生地を四角くカットして一枚ずつ作るのでマジで先が見えない作業です。生地を練る時は少量にしたほうがいと思います。(家にも帰れずガルガネッリを作っていた思い出があります…)
キタッラ
「キタッラ」を作る道具
道具の名前もパスタの名前もキタッラです。語源は「ギター」
まさにギターのように弦が貼っており、そこに薄く伸ばした生地を粘棒でこするようにおとしてパスタを作る道具です。
このキタッラを使うことによってパスタ断面は正方形になり、ほかのパスタにはない食感を生み出します。
現在でもこの道具を使ってキタッラを作るレストランは多々あり、イタリア料理人にとっては持っておきたい道具の一つです。
コルツェッティ
「コルツェッティ」を作る道具
「これもパスタ?」と驚かされる円形状のパスタを作る「コルッツェッティ」です。
日本では通称「スタンプパスタ」とも「メダルパスタ」とも言われています。
リグーリア発祥のこちらの器具は家紋や十字架の絵が主流だったのが、今では様々な絵が描かれるようになりました。
ふたの部分で生地をくり抜き、本体にグッと押し付けて作られます。見た目にも華やかなパスタです。
パスタを作る一風変わった道具まとめ
いかがでしたか?
こんな道具で作っていたのかと驚かされるものばかりですね。
機械式のパスタが主流になる中、手作りにこだわる料理人はこのような昔ながらの道具を使ってパスタを作っています。
レストランに行って「道具を見せてもらえませんか?」と尋ねれば、もしかしたら見せてくれるかもしれませんよ。